賃貸物件の更新時期が近づくと、同じ物件に引き続き住むか、別物件に引越ししようか悩みますよね。
支出する金額だけを考えるなら、引越しせずに更新料を支払った方がお得です。
ただこれから紹介する、5つの引越し理由に該当する方は、新たな居住先を探すほうが得策かもしれません。
更新料を払わないで引越しを選択すべき5つの理由

更新料を支払うか、引越しするか悩んでいる人は、以下の5つの理由に自分が該当するかで判断してみてください。
- 更新料が高い
- 家賃が値下がりしない
- 生活環境に満足できない
- 転職・結婚などを考えている
- 今よりも良い条件の賃貸物件を見つけた
理由①:家賃の更新料が高い
家賃の更新料は、契約内容により異なりますが、2年ごとに家賃の1・2か月分の家賃を支払うのはもったいない気持ちが出てきます。
地方都市や築年数の古い建物の場合には、更新料が少ないケースもありますが、都心部の賃貸物件で1円も支払わずに更新できるケースは少ないです。
もちろん今住んでいる場所が気に入っているのなら、更新料を支払って引き続き住むべきです。
ただ更新料を支払ってまで今の賃貸物件に住もうと思わない人は、更新のタイミングで引越しも検討しましょう。
賃貸物件の更新料として支払う金額は家賃の1か月から2か月分が相場
賃貸物件の更新は基本的に2年ごとに行われ、その都度更新料を支払います。
ただ、すべての賃貸契約が、2年ごとの更新というわけではありません。
1年更新の物件やマンスリー物件など、2年更新ではないものも存在しますので、自分の住んでいる物件の契約内容を確認してください。
また更新料の金額は、家賃の1か月から2か月くらいが一般的です。
更新料を支払う慣習が無い地域もありますが、日本全体でみると、首都圏など都心部に近づくほど更新料は高くなる(更新料が必要になる)傾向にあります。
理由②:住み続ける限り払う家賃は値下がりしない
家賃の金額には、3つの要素が影響します。
- 間取り
- 立地条件
- 築年数
住んでいる最中に間取りが変わることはありませんし、周辺地域で大規模な開発が行われない限りは立地条件も変わりません。
しかし賃貸物件の築年数に関しては、確実に老朽化します。
同じ条件の賃貸物件でも、築年数が浅い(新築に近い)方が家賃は高く、築年数が経過するとともに家賃は下がるのが一般的。
しかしながら、今済んでいる部屋の値段というのは、住み続けている限り基本的に下がることはありません。
試しに今住んでいる物件の入居広告が出ている場合には、同じ間取りの部屋の家賃をチェックしてみてください。
2年間分の築年数が上乗せされている分、新規入居する人の家賃の方が安くなっていることもあります。
そのため賃貸物件の更新のタイミングで、家賃の値下げ交渉をするのもアリです。
大家さんや不動産管理会社と交渉して家賃が下がれば、更新料を支払っても引き続き住むメリットがあります。
しかし同じままの家賃であれば、同等の条件でも家賃が低い物件もあるかもしれませんので、賃貸物件サイトで検索してみてください。
理由③:現状の生活環境に満足できているか
住む場所を考える際、周辺の生活環境はとても重要です。
住み慣れている場所に居住し続けるのもいいですが、通勤などで不便を感じているのであれば引越しも考えましょう。
通勤時間が片道30分短縮できれば、1日1時間、年間で250時間も節約できます。
また1時間の価値を時給1,000円とした場合、通勤時間を短縮するだけで年間25万円相当もの節約をする効果が期待できますので、職場の近い場所に引越す選択肢もアリです。
理由④:転職・結婚などを考えている
転職や結婚をする予定の人は、更新時期に一度引越しを検討しましょう。
例えばですが、結婚で同居人が増える等の場合、今まで住んでいた所に住めないというわけではありませんが、一人暮らし等で住んでいた家の大きさでは不足が生じる可能性が非常に高いです。
また転職が決まっている人は、仕事と生活環境の両方が新しくなります。
恐らくは通勤時間が変わるでしょうし、近所のスーパーやいつも使っていたホームセンターなどもガラッと変わります。
一度に両方とも新しくなると慣れるのに大変ですし、特に通勤時間は毎日の仕事に大きな影響を与えやすい要素です。
それらの点を考慮した上で、もし引っ越さないことが不利に働いてしまうのであれば、引越しをすることを検討したほうがいいでしょう。
理由⑤:今よりも良い条件の賃貸物件を見つけた
家賃の更新が近づいているということは、2年間その場所に住んでいたことを意味します。
2年間の月日が経過すれば、周囲にも新しい賃貸物件が建築されますし、以前は満室だったより良い条件の部屋が空室になっている可能性もあります。
引越し先の物件を探し、よい物件が見つからなければ更新料を支払って、そのまま住みましょう。
ただ、もし好条件の物件が見つかったのであれば、更新時期のタイミングで好条件の物件に移り住むのも賢い選択です。

賃貸物件の更新せずに引越しを選択した時に注意するポイント

賃貸物件を更新せず、別物件に移り住む場合には、以下の3点に注意してください。
賃貸契約を終了する際の連絡には期限が設定されている
賃貸物件に住む際に賃貸契約書を交わしていると思いますが、その中には契約終了する際の連絡時期についての記載がされています。
たとえば契約解除の申し出が、解除日の1か月前とした場合、1か月以内に転居する際には、1か月分の家賃を余計に支払うことが一般的です。
また契約更新月以外の解約の際には、違約金などの事項が盛り込まれている場合もありますので、解約する際には契約書をもう一度読み返してください。

引越し先への移転手続きは事前に済ませること
引越し先が決まりましたら、荷造りなどの引越し準備をしなければいけませんが、引越し時にやる手続きは本当に多いです。
またライフラインについては、引越し後すぐに利用できないと生活に支障が出てしまうため、引越し1か月前から手続きをはじめても早すぎることは全くありません。

また退去する際は、部屋の掃除もお忘れなく。
部屋の損傷が激しいと、修繕費などを請求されることもありますので、掃除と細かいキズは修復しましょう。
なお引越しに行う作業については、『引越し前・後の準備でやることチェックリスト!【PDF・エクセルのDL可能】』を参考にしてください。
更新料よりも引越し費用の方が負担する金額は大きい
賃貸物件の更新料は、家賃の1か月から2か月分くらいかかりますが、引越し費用はそれ以上の支出を要します。
一般的な引越しの費用をトータルすると、家賃の半年分くらいは準備しなければなりません。
したがってあまり貯蓄に余裕がない人は、引越しを我慢し、更新料を支払って住み続けることも考えてください。
なおそれでも引越しする方については、ローンなどを利用して引越し費用を工面してください。

ちなみに、引越し業者に作業をしてもらう際は、複数の業者に見積もり依頼することをオススメします。
引越し時期や曜日、そして業者によっても引越し料金は違いますので、損をしないためにも連絡をしましょう。

賃貸物件は更新料を支払わずに引越しすべき理由のまとめ
賃貸物件は更新料を支払わずに、引越しするした方がいい理由のまとめです。
- 更新料が高い
- 家賃が値下がりしない
- 生活環境に満足できない
- 転職・結婚などを考えている
- 今よりも良い条件の賃貸物件を見つけた
2年ごとに支払う更新料はもったいない気もしますが、コスト的だけで考えれば引越し費用の方が負担が大きいです。
しかし今よりもよい環境、よい条件の場所に住むことができれば、生活の質も向上し、毎日の生活がより豊かになります。
契約更新は、生活を見直すいい機会です。これからの生活のために、一度住む場所を見直してみてはいかがでしょうか。