引越しする際は、電気の住所変更手続きも忘れずに行いましょう。
都道府県をまたぐ引越しの場合、現在契約している電気事業者が継続利用できない可能性もあります。
また別の電気事業者と契約する際は、解約手続きを怠ると電気代が二重に発生しますので、解約・新規両方の手続きが必要です。
電気の引越し手続きの流れ
電気の引越し手続きはガスや水道、インターネットと同様で、利用停止と引越し先の新規利用の手続きが必要です。
また従来は都道府県をまたぐ場合は、引越し先の大手電力会社と契約する必要がありましたが、電力自由化に伴い、現在契約している事業者を継続することも可能になっています。
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電気の引越しステップ | 手続き内容 | 手続きするタイミング |
①利用停止の連絡 | 現在利用している電気会社に利用停止の連絡 | 引越し1週間前 |
②利用開始の連絡 | 引越し先で利用する電気会社に利用開始の連絡 | 引越し1週間前 |
③引越し後に電気がつくか確認 | 引越し後の部屋の電気がつくか確認 | 引越し当日 |
④電気料金の精算 | 中途解約した電気料金の精算 | 当日または引越し後 |
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引越し前の電気はいつまでに解約の連絡をすればいいのか?
電気の解約は、引越しをする前に連絡をしてください。
月の途中で契約解除し、電気事業者を乗り換える際は、電気代の精算が必要となるケースもあります。
利用停止の連絡は遅くても引越しの1週間前までに
電気の利用停止の連絡は、引越しの1週間前を目安に手続きしてください。
インターネットで手続きできる電気会社であれば、当日解約の対応もしている業者もあります。
しかし休日や繁忙期が重なると、解約手続きに数日間かかるケースもありますので注意しましょう。
なお解約申し込みの際に解約日を指定しますので、申し込みが完了した瞬間から電気が利用できなくなることはありません。
そのため早めに解約連絡を行っても、引越し当日まで電気を使うことは可能です。
電気の利用停止の手続きはインターネットまたは電話
電気契約は基本的にインターネットで可能となっていますので、契約会社のホームページから解約手続きをしてください。
電話による解約手続きもできますので、引越し日までに時間がない場合については、電気事業者のカスタマーセンターに連絡し、解約する内容を伝えましょう。
解約する際に電気設備の撤去は不要
賃貸物件の場合、最初から電気設備は整っていますので、インターネット回線のように設備の撤去作業は不要です。
住んでいた物件がアナログ式のブレーカーを使用している際は、無駄な電気が発生しないよう退去時にブレーカーを落としてください。
スマートメーター(デジタルメーター)の場合、遠隔で利用開始・停止の操作が可能なので、ブレーカーを落とす作業はありません。
引越しの際の電気料金は日割りで計算して精算する
月の途中で利用停止をした場合、その月は日割りで電気料金の計算して業者から請求されます。
電気料金は、引越し当日に電気会社の検針員がその月の使用料を計測し、最終月の料金が確定します。
また電気の場合には、基本的に検針員の計測に立ち会いは不要なため、引越しする際に使用料の計測を待つ必要はありません。
ただ電力使用量の確認できる場所がオートロックなど住民の立ち合いが必要な場所に設置している場合には、立ち合いが必要となりますのでご注意ください。
スマートメーターを使用している際は、電気使用量をデジタル管理しているため、検針は不要であり、解約時までの電気代は別途請求されます。
なお電気料金の精算方法は電気会社によって異なり、毎月の電気料金を支払っている方法(口座振替やクレジットカード払い)が一般的です。
例外的に計測したその場で検針員に料金を支払うもありますので、解約の連絡をする際には支払い方法も電気会社に確認してください。
引越し後すぐに電気を利用するためはいつまでに連絡するべきか?
引越しをする際の電気の利用停止も大事ですが、新しい住居の電気利用の準備も重要です。
引越し先の住所で電気の利用契約をしないと電気が使えませんので、引越し前に契約しておきましょう。
引越し後すぐに電気を利用したいなら3日前までに手続き
電気の利用開始の手続きは、インターネットを利用すれば最短3営業日後に電気が利用できる状態になります。
3営業日とは、事業者が営業している曜日換算で3日です。
土日祝日が休みの場合、それらの日は営業日にカウントされないため、1週間前までには契約手続きすることをオススメします。
Webでの使用開始・使用停止のお手続きは、3営業日前までに行ってください。
営業日は月~金(土日・祝日・年末年始を除く)です。出典:くらしTEPCO
ブレーカー式の電気なら契約前でも利用できる
ブレーカー方式の電気の場合には、契約していない状態でも電気が使える可能性もあります。
もちろん契約しないままで使い続けることはできませんが、電気の申し込みが遅くなったとしても一定期間の猶予があります。
(原則は利用前に契約を完了させてください。)
なお最近ではアナログ式のブレーカーではなく、スマートメーターを使用している物件も多くなっています。
スマートメーターは遠隔操作できる関係上、契約を締結するまで電気は利用できませんので、引越し前までに契約するようにしてください。
利用開始時に業者が作業することはない
賃貸物件など電気の供給設備が整っている場合には、利用手続きを完了させば電気が使えるようになります。
そのため業者が利用開始の作業をすることはありませんので、立ち合いなども不要です。
(引越し先の状況によっては、業者が現地確認をするため立ち会いが必要になります。)
新電力を使用する際はスマートメーターの設置の有無を確認する
引越し先で新電力を使用する際は、スマートメーターが設置されていることを確認してください。
新電力とは、電力自由化により電気業界に新規参入した事業者です。
従来は大手電力会社と契約するしか選択肢がありませんでしたが、電力自由化以後は契約する電気事業者を選べるようになりました。
ただ新電力はスマートメーター設備がないと利用できませんので、引越し先がアナログメーターかスマートメーターなのか事前に調べてましょう。
アナログメーターからスマートメーターへの変更は原則無料ですが、設置工事には時間を要しますし、立ち会いが必要です。
設置工事は予約制なので、もしメーター交換が必要な際は、2週間以上前に連絡することをオススメします。
引越し先の電気料金の初月は日割り計算で料金を支払う
月の途中で引越した場合、引越し先の初月の電気料金については日割りで計算した電気料金を支払います。
支払い方法は契約時に指定することになりますが、口座振替やクレジットカード払いが一般的です。
なお口座振替が間に合わない場合には、送付される振込用紙を使って銀行やコンビニで納付することになりますので、初月料金の支払い漏れには気をつけましょう。
引越しの電気手続きで準備する書類と情報
次に引越しの電気手続きで準備する書類と、必要になる個人情報についてご説明します。
電気の利用停止の連絡をする際に必要な情報
電気の利用停止の連絡をする際は、以下の情報を用意してください。
- 契約者の氏名
- 契約している住所
- 引越し日
- お客様番号
- 供給地点特定番号
お客様番号および供給地点特定番号は、電気料金の請求書に記載されていますので、直近の請求書は捨てずに保管しておいてください。
電気の利用開始の連絡をする際に必要な情報
電気の利用開始の連絡をする際、必要になる情報は次の通りです。
- 契約者の氏名
- 契約する住所
- 申し込む料金プラン
- 引越しの日時
- 電気料金の支払い方法
契約するアンペア容量が小さければ、その分基本料金は安くなります。
しかし容量が小さすぎると同時に利用できる電気使用量が限られるため、生活スタイルによってアンペアを設定してください。
引越しのタイミングで電気契約を見直すべき理由
電力自由化により、数ある電気事業者の中から契約する会社を選べるようになりました。
そのため現在契約している事業者をそのまま利用するのではなく、引越しのタイミングでプラン変更や業者を乗り換えることも検討してください。
新しく契約するプランが自分の生活に合っているか
電力自由化したことで、多くの企業が電気の小売業界に参入しました。
電気料金がお得になった一方で、各社でさまざまな料金プランが用意されており、普段の電気の使い方によって適切な料金が異なります。
- 従量電灯プラン
- 時間帯変動プラン
- セットプラン
電気小売業者の多くは、電気料金の安さはもちろんのこと、電気と本業サービスとのセット利用による割引プランを用意しています。
たとえば、携帯会社のauの「auでんき」では、携帯電話がauの人に対しての割引を設けています。
ENEOSでは、ENEOSカードで電気料金を支払うとガソリンや灯油が割引になるサービスも。
普段利用していないサービスとのセット割引は適用できませんので、普段利用しているサービスと組み合わせることが電気料金を節約するポイントとなります。
電気とガスを別の会社で契約しているのは損
電気とガスは、同じ会社でまとめないと損する時代になりました。
以前の日本では、電気やガスの双方とも販売できる会社が限られており、電気会社は電気、ガス会社はガスのみしか販売していませんでした。
しかし電気は電力自由化、都市ガスもガス販売の自由化になった色々な業種が電気・ガス販売に新規参入しています。
(ガスには都市ガスとLPガス(プロパンガス)の2種類あり、LPガスは元々値段を自由に設定できました。)
電気・ガスの販売自由化により顧客獲得のために価格競争が激しくなり、利用者は料金の値下げやプランの幅が広がったメリットを受けられています。
また電気とガスの両方を販売する事業者も増えてきた関係で、電気ガスを1社にまとめることも可能になりました。
電気ガスをセット契約することでセット割により値引きや、割引特典を受けられるようになるので、引越しのタイミングで電気とガスを1社にまとめることも検討しましょう。
電気・ガスをセット契約すると料金がお得になる理由
電気とガスをセットで利用することで、お得になると説明しましたが、具体的に得するポイントを3つご紹介します。
- セット割引が適用される
- 事業者側もセットプランは得する仕組み
- 契約の連絡が1社で済む
セット割引により毎月の料金が安くなる
電気とガスの双方の販売をしている事業者は、セット利用による割引特典をメリットとして挙げています。
イメージとしては、スマホとインターネット回線を同じ会社と契約することで、スマホ料金が割引になるイメージと同じです。
電気とガスのセットプランもスマホのセット割と同様に、「単体契約だと最安値ではないけど、セット割を適用することで合計の料金が最も安くなる」なんてケースも珍しくありません。
また電気とガス以外のセットプランも用意している会社もありますので、普段使っているサービスで電気やガス契約ができるかは1度確認することをオススメします。
事業者側も得するプランは積極的にアピールされる
事業者の立場で考えると、電気ガスセットプランに加入してもらうことは、1度に2つ契約を獲得できるのと同じです。
契約数が多ければ売上は上がりますので、事業者はできるだけ多くの人にセットプランを利用してもらいたいと考えてるのは自然です。
利用者にとって魅力ではないと、契約数を増やすことはできませんので、電気・ガスの両方をセットで利用した方がお得になるようにプラン設計されています。
セット割による電気・ガス料金の値下げは、消費者にとってメリットでしかありませんので、単体契約よりもセットで契約する価値があると言えます。
電気・ガスの契約をまとめると手続きが簡単になる
引越しする際には電気・ガス両方とも住所変更を行うため、利用開始・停止のタイミングは一緒です。
引越し作業は連絡する業者・役所が少ない方が楽ですので、電気とガスをまとめることで、引越しが作業の負担が軽くなります。
また料金に応じて獲得できるポイントは、バラバラよりも1種類にまとめた方が利用しやすい利点もあります。
電気ガスセット利用する際のオススメ事業者4選
それでは電気ガスをセット利用する際、オススメの事業者を4つご紹介します。
東京ガスは都市ガスよりも電気料金の方がより魅力的
ガス事業者大手の『東京ガス』では、ガス・電気セット割の適用で、毎月の電気料金が安くなります。
電気料金プランとしては、「ずっとも電気1s」と「ずっとも電気1」のどちらかと契約することになりますが、両者のプランでは割引内容が異なります。
「ずっとも電気1s」は、一人暮らしの人や、家ではあまり電気を利用しない人向けのプラン。
一方、「ずっとも電気1」は、複数人で生活している方や、自宅で仕事をしていて電気の使用量が多い人向けのプランです。
ずっとも電気1s
毎月の電気料金の基本料金および、電力量料金の合計額(税込)から、当該合計額に0.5%を乗じた額を割引
ずっとも電気1
毎月の電気料金の基本料金から275円(税込)を割引
割引率は小さいと思うかもしれませんが、電気は毎月必ず利用しますので、1か月の節約できる金額は小さくても、1年2年と長期的に考えるとトータルでまとまった大きな金額になります。
ずっとも電気1プランのセット割適用で、安くなる金額は年間3,300円ですので、3,000円相当のポイントは、11か月分の割引を二重に受けられるとの同じ効果があります。
また東京ガスではWEB限定キャンペーンとして、電気契約をすると3,000円相当のポイントが取得できますので、この機会に乗り換えもご検討ください!
出典:東京ガス
ニチガスは使用量が多い人にオススメできる!
LPガス(プロパンガス)大手の『ニチガス』では、電気ガスセットで「でガ割」を適用できます。
月に200kWh以上の電気を使用する場合、その月の電気料金が月300円お得になります。
出典:ニチガス
また東京ガスエリアでニチガスの都市ガスプランを利用する際には、基準のガス単価が常に5%割引されます。
ニチガスはLPガスの事業者ですが、都市ガスと電気をセットで利用する場合もお得に利用できる会社です!
東京電力のセットプランにはAmazonプライムがついてくる
大手電力会社の一つである『東京電力』は、ガス契約をするとガス代が12か月8%OFFになります。
8%OFFの内訳としては、「とくとくガスプラン」の「スタート割」で12か月ガス料金が5%OFF、そして東京ガスの一般料金よりも約3%OFFを合計した数字です。
したがって最初の年間は8%、1年経過後も3%は料金が安い状態でガスを利用できます。
またAmazonプライムを利用する人なら、「とくとくガスAPプラン」もオススメです。
割引は適用されませんが、契約期間中ずっとAmazonプライムがついてきますので、まだ加入していない人はこの機会に利用してみる選択もアリです。
しかも契約するとAmazonギフト券3,000円分がプレゼントされますので、Amazonを利用する人は、「とくとくガスAPプラン」を選ぶのもいいでしょう。
ちなみに電気料金、ガス料金、そしてセット割引をトータルすると、東京電力が一番オススメです!
NURO光は電気・ガスのセット利用で更にお得に!
『NURO光』は1Gbpsでも高速通信とされているインターネット回線で、下り速度は最大2Gbpsと超高速通信を実現している光回線です。
そんなNURO光では、オプションとして「NUROでんき」と「NUROガス」をセット利用できます。
NUROでんきは大手電力会社の配電設備を利用しますので、供給面での心配はありません。
NUROガスは関東に住んでいる人を対象としたガスプランであり、設備は東京ガスのものを利用するためガスの品質は同じです。
NUROでんきとNUROガスを利用するメリットは、NUROでんきは月501円、NUROガスは月200円の合計701円NURO光の料金が割引されます。
しかも電気・ガスのセット割引は期間限定ではないため、契約している期間はずっと割引が適用される点もポイントです。
また電気セット割とガスセット割は、割引を適用するための最低使用量の条件はないので、一人暮らしの人も割引を適用できます。
(NUROガスは、NURO光を新規契約するタイミングでしか利用できません。)
引越しなど光回線の乗り換えを検討している人は、まとめてNUROにする方法もアリな選択です。
電気の引越し手続きのまとめ
引越し時する際における、電気手続きをまとめです。
- 利用停止の連絡は必要
- 引越し先の利用開始の連絡は必要
- 立ち会いは基本的に不要
- 手続きは引越し1週間前までに
- インターネット申し込みがラク
- 引越し時は契約内容を見直すいい機会
ライフラインは引越し手続きの中でも、特に優先度の高い手続きです。
万が一電気が使えない状態だと生活できませんので、忘れずに住所変更作業を行ってください。
また引越しは電気契約を見直すいいタイミングなので、プラン変更はもちろんのこと、契約する電気事業者の乗り換えも検討してください。