下調べや事前準備しないで引越し先を決めると、引越しに失敗する確率が高くなります。
逆に「引越しを失敗したくない!」と思っても、慎重になりすぎると引越し先を選ぶことができません。
なので引越しに失敗しないためのポイントを10個に絞り、注意点と対処法についてご説明します。
1:周囲の騒音

生活環境の良し悪しは、生活の質に直接関係する問題です。
住む物件については色々調べますが、案外物件の周囲の環境についての下調べはおざなりになりがちです。
たとえば大通りに面している物件だと、車の騒音が気になりますし、高速道路の近くは夜中でも車が行き来します。
また深夜になると爆音で走行する人間は、一定数いますので、物音が気になって寝付けない人は、対策をしないと毎日悩むことになります。
解決方法①:近くを電車が通らない・車が速度を出せない場所にある物件を選ぶ
可能であれば、引越しする予定の場所で寝泊まりして、生活環境を確認するのがベストです。
ただ下見する物件に泊まることは難しいので、近くに線路がある物件は選ばない・住宅街など車が速度出して走行できる道から外れた場所にある物件を選ぶと騒音リスクを抑えられます。
また東京都は「優先的対策道路区間」として、低騒音舗装や交通規制などの対策を講じている区間があります。

このような対策は、各地域や自治体で行っているケースもありますので、引越し先の自治体ホームページで確認に、引越し先の地域を選びましょう。
交通量の多い通りにある建物は避ける
2:駅チカなど、物件の立地条件

騒音問題にも関わってくる問題ではありますが、物件の立地条件は非常に重要です。
例えば東京であれば駅からどれぐらい離れているか、電車の通勤時間はどのくらいかなどはしっかり考えて物件を選ぶべきでしょう。
私達が1日で使える時間は24時間と限られています。
そのため、騒音の問題がないしっかりとした物件であったとしても、通勤・通学などに2時間かかる!といった物件である場合は、物件の再考をオススメいたします。
またスーパーなどの日用品が変える場所や、引越し先のすぐそばにコンビニがあるかどうかも重要です。
引越し前の地域でよく利用していた店(クリーニング屋、美容室)が近くに無いと、けっこう不便に感じます。
point①:極力通勤・通学の手間を減らす工夫をする
やはり、家と職場・学校の距離は極力離さないことをオススメします。
しかしながら、ある程度離れなければ良い条件の物件がない!という事態には物件選びでよく直面します。
そうなった場合、例えば東京では急行停車駅を選んだり乗り換えが無い駅を選ぶとストレスが軽減されます。
また、地方の場合は車極力バイパスに近い所にするなど、車での通勤を極力楽にするようにしておくことがオススメです。
解決方法②:利用していたお店をリスト化しておく
引越し前に、普段の生活で利用しているお店の種類をリスト化しておくと便利です。
頻繁に洋服をクリーニングに出す人は、クリーニング屋が近くに無いと不便ですし、仕事で忙しい人は、コインランドリーの有無等も事前に確認しておくのがおすすめです。
自分が普段どんな店を利用しているのか?をしっかり把握し、引越し先にはそれがあるかどうかを選ぶときの基準にしておくと引越しに失敗しにくくなります。
3:家賃と収入のバランスを考える

今住んでいる場所よりも好立地な場所に引越すと、どうしても家賃が高くなります。
駅チカの物件は築年数が経過していても家賃があまり下がりませんし、東京都心部の家賃は想像を絶する金額です。
また無理して好立地な物件に住むと、転職などで収入が下がった時に家賃の支払いで苦労します。
とくに2020年は、新型コロナウイルスの影響で家賃の支払いが滞ってしまう人も増えていますので、注意してください。
解決方法:家賃は手取りの3割を目安に選ぶこと
家賃の金額は、手取りの3割程度(管理料込み)が目安です。
手取りが20万円の人は、家賃6万円が上限になりますし、40万円なら12万円です。
ポイントとしては、額面ではなく手取りの月収で計算する点。
収入が高くなれば、所得税や住民税などの支払う金額も多くなりますし、残業代を計算に入れると不景気の際に対応ができなくなります。
ちなみに会社から家賃補助や助成金が出る場合には、補助金を考慮して物件を探しましょう。
家賃は手取りの3割を目安に
4:隣に住む人の生活音

賃貸物件で最も苦労するのが、同じアパートに住んでいる住民の生活音。
生活スタイルはみなさん違いますので、就寝時間もバラバラ。
自分が寝るとき、まだ隣の住民が起きていれば生活音が気になり、睡眠の妨げとなります。
また自分自身の生活音が周りの迷惑となり、近隣トラブルに発展するケースも少なくありません。
「このぐらいは…」と思っていても、相手にとっては我慢できない音量だったりしますので、環境に耐えられない場合には転居することも考える必要があります。
解決方法:鉄筋コンクリート造や二重窓の部屋を選ぶ
生活音が気になる人は、鉄筋コンクリート造のアパートやマンションに住みましょう。
木造建築はどうしても、音が通りやすい仕組みなので、自分で対策を施すには限界があります。
一方、鉄筋コンクリートで建てられたアパートは、音を遮断してくれるので、騒音問題が少ないです。
また音は窓の隙間から響くこともありますので、二重窓などの部屋を選ぶとなお安心できます。
鉄筋コンクリート造は、木造よりも遮音効果が期待できる
5:日当たりが悪いと室内環境が悪くなる

日当たりの良し悪しは、洗濯物を干す人だけの問題ではありません。
日当たりが悪いと、部屋にカビが生える可能性がありますし、湿度が高いと夏はジメジメします。
湿気は想像以上に不快感を覚えますので、居住スペースでは最低限の日当たりの良さは確保したいものです。
解決方法:方角・周りの建物はしっかり確認すること
建物は太陽が当たるようにベランダが設置されていること場合が多いですが、近くにマンションやビルが建築してあると、日の光が入りません。
アパートを建築した当初は日当たり良好な物件でも、後から建てられた物件のせいで日当たりが悪くなるケースも意外とあります。
したがって下見をする際には、実際にベランダに出て、日当たりを確認しましょう。
また日当たりは時間帯によって違いますので、下見に行く時間にどれくらいの日当たりなのかもチェックしてください。
下見の際に日当たりを確認する
6:ベランダで洗濯物が干せるか

日当たり良好な場所でも、ベランダで洗濯物が干せるとは限りません。
ベランダの目の前に木々が並んでいれば、洗濯物に虫が付着する可能性がありますし、幹線道路に面している場合には、堂々と洗濯物を出しにくいです。
またベランダが狭いと、一回で洗濯物を干せないことも。
一人暮らしの人でも、1週間の洗濯物をまとめて洗うとそれなりの量になりますので、ベランダのスペースには注意してください。
解決方法①:下見の際にベランダの外の環境も確認すること
下見の際に、自分が普段洗濯物を干すスペースがあるか確認してください。
またベランダ周辺の木々が並んでいないか、道路に面していて、工事などにより服が汚れる心配がないかなどのチェックもしましょう。
なお最近は乾燥機や室内干し、コインパーキングなどを利用する選択肢もありますので、妥協できる範囲内であれば、ベランダの狭くても大きな問題にはなりません。
解決方法②:ドラム式洗濯機を導入する
どうしても、ベランダで干せない物件しか選択肢がない!という場合もあると思います。
その場合、やや思い切った解決方法ではありますが、ドラム式洗濯機を導入するという方法も存在します。
ドラム式洗濯機であればベランダに洗濯物を干さなくても自動で乾燥まで行ってくれるため、ベランダがなくても問題ありません。
また、洗濯物が生乾きになって臭くなるなどのデメリットも排除してくれるので、非常にオススメの一品です。
ただ、ドラム式洗濯機自体が非常に高価であり、また、ドラム式洗濯機は電気代も高くなる傾向にあります。
非常に高価で導入には躊躇いが大きいかもしれませんが、導入するメリットは非常に大きいです。
もしベランダに干せない物件にあたってしまい、その状況に本当に悩んでいる場合は導入を検討してみてください。
解決方法③:除湿機を導入する
ベランダを利用できない場合の選択肢として、除湿機を導入するという方法が存在します。
案外知られていない方法ではありますが、除湿機を使って洗濯物を乾かせば、室内干しでも洗濯物が臭くならないというメリットがあります。
デメリットとして電気代が高くなってしまうというものがありますが、ドラム式洗濯機は高すぎるけど、1~2万円ぐらいなら買える!という人には非常にオススメです。
- 自分の洗濯物が干せる広さがあるか確認する
- 思い切ってドラム式洗濯機を導入する
- 除湿機を導入する
7:ユニットバスの不便さを甘く見ないこと

一般的にユニットバスといわれるのは、お風呂とトイレが一体となっているものです。
(ユニットバスの意味としては、トイレ・壁・天井・床・浴槽などをパーツごとに作り、現場で組み立てる浴室をいいます。)
ユニットバスは、高い防水性や低コストでの製造が可能なので、建築費をできるだけ抑えたいホテルや、貸付用アパートなどで多く使われています。
ただ浴槽をあまり使わない欧米とは異なり、日本人はお風呂に浸かる習慣があるため、ユニットバスはあまり合いません。
またトイレと浴槽が一緒の空間にあるため、一人暮らし以外の場合には不便を感じることが多いです。
解決方法:妥協しないで検索項目から除外する
ユニットバスが苦手な人は多いですので、賃貸物件の検索項目には必ずユニットバスを除外する項目が存在します。
そのため物件選ぶの際、ユニットバスが苦手な人は選択項目から除外しましょう。
またにユニットバスでも問題ない人でも、室内空間が狭いと不便に感じます。
とくに一人暮らし用のユニットバスは使いにくいことが多いため、下見の際に実際にチェックしてください。
ユニットバスの室内スペースは下見で確認すること
8:事故物件は避ける

新築以外は、前居住者が住んでいた物件ですので、使用感なども物件選びの判断材料となります。
前所有者が立ち退きをした際に、クリーニング作業を行うのが一般的ですが、それでも気になってしまうのが事故物件であるかどうか。
事故物件とは、一般的に自殺や殺人などがあった物件です。
事故物件であっても、リフォームをしていれば使用上は問題にはなりませんが、精神的に辛いと感じる人は、事故物件を避けてください。
とくに周辺相場と比較して、家賃が非常に低い場合などは、事故物件である可能性もあります。
解決方法:賃貸契約をする前に不動産屋に確認する
不動産屋が賃貸物件を貸す場合、重要事項の説明をしなければなりません。
事故物件は、借りる際の重要な要素となりますので、契約前に説明が行われます。
下見の際に事故物件がどうかを聞けば、回答してくれますので、不安になる場合には最初に確認しましょう。
また不動産業者が虚偽の回答をした場合の予防策として、契約内容を確認してください。
契約解除に関する内容も重要事項ですので、賃貸契約に記載されています。
事故物件か気になる人は不動産屋に聞くこと
9:防犯上の危険性は住む場所で決まる

日本は世界的に安全な国ですが、地域ごとにみると空き巣被害が多い地域などが残念ながら存在します。
古い賃貸物件の場合、簡単に侵入できることもあるため、最低限の対策を自分で行いましょう。
解決方法①:地域の犯罪率を調べ、避ける
解決法として1番なのは、危ない地域は避けることです。
自分の身を安全に保つためには危険なものに近づかないことが最も大事です。
なので防犯を気にされる方は、引越し前に必ず地域の傾向を調査しておくことをオススメ致します。
解決方法②:オートロック物件に条件を絞る
賃貸物件に住む場合、自己防衛ができる手段は限られています。
ただオートロックがある物件など、住民しか入れないアパートやマンションであればある程度安心できます。
また不動産物件探しで「オートロック」は、詳細検索の項目にありますので、検索時にチェックしてください。
オートロックは防犯の安心材料に
10:引越し費用

新しく住む場所の家賃は吟味しますが、引越し費用については意外と無頓着な人が多いです。
引越し費用は、距離や荷物量によって異なりますが、家賃1~2か月分(6万円~12万円程度)は必要です。
そのため家賃や礼金敷金などばかりを気にしていると、肝心の引っ越し費用が不足してしまいますので、ご注意ください。
解決方法:引越し一括見積もりサイト
引越し費用を少しでも安くしたい人は、『引越し一括見積もりサイト』を利用しましょう。
引越し一括見積もりサイトは、引越し業者に見積もりを出して最も安い業者と値段交渉ができます。
割引できる金額は、季節や時期によって異なりますが、引越し料金の5割引きになるケースもありますので、費用を抑える際はぜひ利用してください。
引越しに失敗しないためのポイントのまとめ
引越しに失敗すると後悔するポイント、10項目です。
- 周囲の騒音
- 立地条件
- 家賃
- 生活音
- 日当たり
- ベランダ
- ユニットバス
- 事故物件
- 防犯
- 引越し費用
引越ししてから、後悔しても遅いですので、引越しする前から準備するのが失敗しないための一番のコツ。
またご説明した失敗ポイント以外にも、ライフラインの引越し手続きなどを忘れると新生活に支障が出ますので、お忘れなく手続きしてください。


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