今住んでいる賃貸物件のガス料金が高いと思ったことはありませんか?
賃貸アパートのガスがプロパンガス(LPガス)の場合、直接ガス業者と契約するよりも料金が高くなっている可能性があります。
今回は「少しでもガス料金を下げるためにはどうすればいいか」、との疑問にお答えします。
賃貸アパートで使っているガスを確認すること
アパート全体でガス契約を行っている場合、都市ガスとプロパンガスのどちらを利用しているか確認してください。
ガスは大きく分けると、『都市ガス』と『プロパンガス(LPガス)』の2種類あり、住んでいる地域によって、利用できるガスは異なります。
都市ガスは、ガス管を通じて供給するシステムです。
ガスが常時供給されるため、いつでもガスを使えますが、ガス管が無い地域だと利用できないため契約可能な範囲は限られます。
プロパンガスは、ガスボンベからガスを供給する仕組みなので、プロパンガス業者がガスボンベを適宜取り替えます。
利用しているガスボンベ内のガスが無くなれば、ガスは使えなくなる一方、災害が発生してもガスのライフラインは利用できるのが強みです。
またガスボンベを運べる場所であれば、全国どこでもガスを利用できるため、規模の小さいガス業者が全国各地に存在します。
賃貸アパートのプロパンガス料金が高い理由
賃貸アパートに住んでいる人で、プロパンガスの料金が高い理由は3つあります。
- 契約しているガス会社が割高
- 契約内容を見直していない
- 居住者に割増料金を請求している
契約しているプロパンガスが割高
ガス料金はガス業者ごとに自由に設定できるため、地域にガス業者が複数あれば顧客獲得のために価格競争が発生します。
しかしガス業者を選べない環境なら、業者はわざわざ値下げをする必要がないため、料金は下がりません。
住んでいる地域によっては、ガス業者を選択できる余地がなく、他の地域に比べて料金が割高になることもあります。
またプロパンガスは運搬するコストが必要になるため、山間部や過疎地だと更に料金が高くなるケースも考えられます。
大家さんが昔から契約しているガス会社のまま
アパート全体でガス業者と契約していても、料金が安くなっていれば何も問題ありません。
ただスマホ料金や生命保険はここ数年で料金が下がっているように、5年も経過すればもっと料金が下がっている可能性もあります。
スマホは後から登場した格安スマホの方が料金は安いですし、生命保険もセールスマンと契約するよりもインターネット上で直接契約した方が安いです。
都市ガスが新たに利用可能になった場合や、他のプロパンガス業者が新規参入した場合、契約業者を変更することで料金が安くなる可能性は十分ありません。
しかし大家さんが昔からの付き合いのあるガス業者と契約している場合、昔と変わらない料金で契約していることも多いです。
居住者に割高料金を請求している可能性
賃貸物件に住んでいる場合、運が悪いとガスの設備費用を居住者に負担している可能性もあります。
設備費用は元々利用者が負担すべきものなら、割高になっていませんのでご安心ください。
ただ本来大家さんが支払うべき設備を居住者が支払ったり、ガス業者が設備費用分を上乗せて料金請求してくるケースは存在します。
もちろんすべての賃貸物件がそのような料金上乗せになってはいませんが、周囲に住んでいる人よりも料金が高いと感じたら、請求される金額の内訳をご確認ください。
ガス業者を変更する際の注意点
ガス料金が高いと感じたら、契約している業者を見直すことも選択肢です。
ただ業者変更する際に、注意すべきポイントもありますのでご紹介します。
入居者ごとでガス業者を選べない可能性もある
ガス業者は大家さんが決めることになっている場合、入居者はガス業者を自由に選択できません。
入居者がガス業者を選べる場合でも、大家さんの了承が必要となるもあります。
そのため賃貸契約書の内容を確認し、ガス業者を選択できる余地があるか確認してください。
契約できるガス業者の料金を比較すること
住んでいる地域によって、契約できるガス業者は限られます。
都市ガスを利用している場合、都市ガスの小売業者を変更することは可能です。
ただ賃貸アパート全体でガス業者を変更するとしても、住んでいる地域で契約可能なプロパンガスが1社しか無いと、ガス料金を選ぶこともできません。
賃貸アパートでプロパンガスから都市ガスに変えるのは困難
賃貸アパートに住んでいる人が、プロパンガスから都市ガスに変更するのは極めて難しいです。
都市ガスとプロパンガスはガスの供給方法が違うため、今使用しているガス設備をそのまま利用することは基本的に難しいです。
そのためプロパンガスから都市ガスに変更するとなると、設備交換やガスコンロの交換など大がかりな工事が必要となります。
また1室のみを都市ガスに変えることはできないので、もし都市ガスに変えるとしたら、アパート全体のガス契約を見直すことになります。
プロパンガスは都市ガスよりも火力が強い
プロパンガスは都市ガスよりも強い火力を発揮できます。
都市ガスエリアでも、ガスの火力が重要となる料理店ではプロパンガスを好んで利用しているケースが多いです。
筆者の経験ですが、家庭で料理する際、都市ガスの火力で不満に思ったことは特段ありません。プロパンも利用したことがありますが、都市ガスよりも火力が高いという印象は特段受けませんでした。
一般家庭ならプロパンか都市ガスかで火力が変わるということはほぼ無いと考えていいでしょう。
ただ、もし料理店等を営んでいる場合、プロパンガスから都市ガスに変更する際は火力が下がることは理解しておきましょう。
賃貸物件のプロパンガスの料金を安くする方法
プロパンガス業者の見直しを依頼する
割高な料金が設定されている場合、ガス業者を見直すだけでも月額料金は抑えられます。
ただ1室ごとに契約するガス業者を変えるのは難しいです。
そのためプロパンガスを使用しているアパートに住んでいる方は、大家さんにプロパンガス業者の見直しを依頼することになります。
大家さんに都市ガスへの切り替えを嘆願する
都市ガスが利用できるエリアであれば、プロパンガスから都市ガスへの切り替えをお願いしてみるのも可能性としてあります。
ただガスの変更は大規模な工事となるため、大家さんが了承する可能性は低く、他の入居者への同意も必要です。
また工事中はガスが使用できませんので、時期によっては生活に不便が生じる可能性もあります。
ガスの使用量を減らす
ガス料金は、使用した量に応じて発生するため、ガスの使用量を減らせば支払う料金も少なくなります。
ガスの使用量が多くなるのは冬で、水を水温の低い状況から温める必要があるため、同じ水量でも冬場の方がガスの消費が激しくなります。
またお風呂の水を沸かすのにもガスを消費するため、湯船にお湯を溜めるのではなく、シャワーで済ませるなどの工夫もガスの使用量を減らす方法として有効です。
都市ガスが利用できる物件に引越しする
現実的な話として、今住んでいる物件のガスをプロパンガスから都市ガスに変更することは困難です。
そのため根本的にガス料金を下げたい方は、都市ガスを利用できる賃貸物件に引越してください。
賃貸物件検索サイトでは、詳細条件としてガスの種類も選べるようになっています。
月1,000円ガス料金が安くなれば、家賃1,000円お得になるのと同じなので、引越しすることでガス料金を安くすることも検討してください。
賃貸アパートのプロパンガス料金対策のまとめ
賃貸アパートのプロパンガス料金についてのまとめです。
- 居住者ごとにガス業者は選べない
- 賃貸物件のガス料金は割高の可能性がある
- 都市ガスが利用できるエリアは限られる
- 根本的にガス料金を下げたいなら引越しも視野に
賃貸物件のガス料金が高いかどうかについては、最初にガス料金の契約内容を確認してください。
余計なオプションや設備費を負担している場合、交渉次第で料金を下げられる可能性もあります。
一方で、大家さんがガス契約の見直しをしなければ、根本的なガス料金は下がりませんので、都市ガスの利用できるエリアに引越しすることも検討してください。