インターネットは、有線接続と無線接続のどちらかの方法で利用します。
有線接続は無線接続とは違い、電子機器の周波数の影響を受けないため通信速度は安定・高速になるのが一般的です。
しかしインターネット回線を有線接続しても通信速度が遅くなる場合は、これからご説明するポイントをチェックして環境改善を試みてください。
有線接続でネット回線速度が遅くなる3つの原因
有線接続で通信速度が遅くなる原因を分類すると、3種類に分かれます。
- 回線の問題
- 使用している機器の問題
- 有線LANの問題
インターネット回線のトラブルによる通信速度の低下
インターネット回線は、契約しているプロバイダーやプランによって通信速度は変わります。
たとえばケーブルテレビでインターネット契約をする場合、通信速度ごとの料金プランが用意されており、通信速度上限の低いプランを利用していれば、通信速度は遅いです。
また光回線にも種類があり、NTT系・au・NUROで通信環境は異なります。
NTT系(フレッツ光、ドコモ光など)は、利用者が時間帯になると通信環境自体が混雑し、速度低下するケースもあります。
有線接続は、自宅に届いた通信速度をそのまま接続機器に届ける役割を担っているため、大元の通信速度が遅くなってしまえば、有線接続しても通信速度は遅いです。
したがって有線・無線回線で操作してみても通信環境が変わらない場合は、契約している回線自体に問題がある可能性も考えられます。
下記↓のリンクから通信速度を計測できます。
使用している接続機器のトラブルによる通信速度の低下
インターネット回線が高速であっても、パソコンなどの接続機器が古かったり故障していれば、満足にサービスを利用できません。
2020年現在のWindowsの最新OSは『Windows10』であり、基本的にWindows10に合わせてシステムは調整されています。
前OSであるWindows7やWindows8でも問題なく利用できるケースもありますが、サポートが終了しているOSを使っていると上手く作動しないことも。
※また、サポート終了しているOSはセキュリティ面でのリスクがあるので、極力サポート適用のOSに変えたほうが無難です。
またWindows10を使っていても、定期的なアップデート更新をせず旧バージョンのまま使用していると、不具合が起きることも考えられます。
そしてパソコン本体の寿命や能力の限界が原因で、通信速度が遅く(操作が遅い)なることもあるため、5年以上使用しているパソコンや、サービスが終了するOSを使用している人はパソコン自体を買い換えることも検討してください。
有線ケーブルの破損・スペック不足による通信速度の低下
有線ケーブル(LAN)には規格があり、古いケーブルだと高速通信に対応していない可能性があります。
また有線LAN自体が破損・断線すれば、インターネットと接続できなくなったり、速度低下の一因にもなります。
有線ケーブルは衝撃を加えるだけでも内部が破損しますので、形状が変わったり折れ曲がっている場合は買い換えも検討してください。
光回線の見直しで通信速度を改善する方法
IPv6対応のプロバイダーと契約する
NTT系の光回線を利用している人の通信速度が遅くなる原因の一つに、IPv4通信を使っている、というものがあります。
IPv4とは通信方式の一つです。
通信方式は道路のようなイメージで、交通量が多くても車線数が多ければ渋滞はしません。
一方で、車線数が少ないと一度に多くの車が通れば渋滞が発生し、目的地までたどり着くのが遅くなります。
インターネット環境も似たようなもので、同時接続する人数が多いと通信環境が混雑し、通信速度が低下します。
IPv4通信は同時接続に対応する数が少ないため、比較的速度低下が発生しやすいと言われてきました。
しかし最近になって、IPv6通信やIPv4 over IPv6通信の接続方式も登場し、通信速度低下を抑える方法として話題となっています。
IPv6通信は平たい話、道幅が広い道路です。
またIPv4 over IPv6通信は、IPv4通信とIPv6通信を上手く使い分ける接続方式だと思ってください。
IPv6通信やIPv4 over IPv6通信とも、IPv4通信と比べて同時接続数の上限が格段にひき上がっているため、同時接続による速度低下が起こりにくいとされています。
ただIPv6通信やIPv4 over IPv6通信を使用は、プロバイダーによっては申し込みが必要になることもあります。
またルーターもIPv6通信、IPv4 over IPv6通信に対応している機種に買い換える必要がありますので、ご注意ください。
『auひかり』または『NURO光』に回線を変更する
NTT系の光回線で、IPv6通信に対応していない場合は、auひかりやNURO光に乗り換えることも検討しましょう。
auひかりは、通信速度が遅くなりにくい一方で、スマートバリューを適用するとスマホの月額料金が最大で2,200円安くなります。
4人家族全員がauスマホを利用しているなら毎月8,800円、1年間で105,600円もスマホ料金を節約できます。
※割引金額は契約しているプランによって異なる場合があります。
NURO光は、光回線の中でも最速といわれる高速通信が特徴の回線です。
NTT系とauとは別の回線システムを利用しているため、他のインターネット利用者が多くても快適に通信が可能となります。
https://hikkoshi-1st.jp/information/knowledge/1mbps-work/
接続機器の見直しで通信速度を改善する方法
パソコン・ルーターを再起動する
パソコンをシャットダウンしないで使い続けていると、不具合が起きることもあります。
一方で、1度再起動させるだけで何事も無くインターネットを利用できるケースもあるため、買い換えなどをする前に再起動を試してください。
またルーターやモデムについても一時的に不具合が生じることもあるため、再起動や電源を落として起動し直した後、再度通信速度を計測してください。
パソコンのOS更新をする
急に通信速度が遅くなった場合は、OSのアップデートをしているかを確認してください。
アップデートしていないだけで、通信速度が遅くなることもあり、最新バージョンにするだけで通信速度が復活するケースもありますので、試してください。
有線ケーブルの見直しで通信速度を改善する方法
2020年現在で利用されているLANケーブルは、CAT5からCAT8まであります。
数字が大きくなるほど、高速通信に対応したLANケーブルであり、CAT8は40Gbpsの通信速度にも対応します。
LANケーブルの種類
- CAT5
- CAT5e
- CAT6
- CAT5A
- CAT7
- CAT8
今後インターネットの通信速度は更に高速化するので、いまLANケーブルを買い換える人は、できるだけ数字の大きいLANケーブルを選んだ方が、次に買い換えるタイミングを遅くできます。
有線接続で回線が遅くなった際の解決方法のまとめ
有線接続でも通信速度が遅くなってしまう時の解決方法のまとめです。
- IPv6通信に対応したプロバイダーを使用する
- auひかりorNURO光に変更する
- パソコンを最新状態にする
- LANケーブルを交換する
通信速度が低下する原因は一つではないケースもあるため、今回ご説明した解決方法をいくつか試してください。
それでも通信速度が遅いままだったら、光回線の変更やパソコンおよびルーター、そしてLANケーブルも交換も考えましょう。