東京電力の電気プランは複数用意されていますが、オススメは『スタンダードS』プランです。
ただ電気の使用量や使用する時間帯によっては、スタンダードS以外のプランも選択肢になりますので、東京電力(東京電力エナジーパートナー)で契約できる各種プランの特徴について解説します!
東京電力で選べるできる電気料金プラン

東京電力の電気料金プランは、大きく3種類に分類できます。
- スタンダードプラン
- プレミアムプラン
- 夜トクプラン
それぞれのプランには特徴的がありますので、生活スタイルなどに合わせて最適なプランを選んでください。
プランに悩んだら『スタンダードS』を選ぶこと

東京電力で基本となる電気料金プランは、スタンダードプランです。
スタンダードには、『スタンダードS』と『スタンダードL』の2種類ありますので、各プランの特徴をご説明します。
(スタンダードXは新規契約の受付を停止)
スタンダードSは一人暮らしから一般家庭まで網羅したプラン
東京電力で契約する多くの人は、『スタンダードS』プランがオススメです。
スタンダードSがオススメできる理由は、アンペアを10Aから60Aまで自由に選べるため、一人暮らしの人や複数人で生活している人も利用できる点。
そして沖縄と離島を除く場所に引越した場合でも、引き続き利用できるメリットがあります。

スタンダードSプランの料金表(1か月の税込み金額)
基本料金 | 10A | 286.00円 |
15A | 429.00円 | |
30A | 858.00円 | |
電力量料金 (1kWh) |
〜120kWh | 19.88円 |
121kWh〜300kWh | 26.46円 | |
301kWh〜 | 30.57円 |
※関東エリアのプラン料金
※最低月額料金は235.84円
スタンダードLは大容量の電気を利用する世帯向けのプラン
スタンダードLは、主開閉器の容量に応じた6kVA以上の場合に契約できるプランです。
1kWhあたりの電力量料金はスタンダードSと同じですが、基本料金は1KVAにつき金額が設定されていますので、ご注意ください。
スタンダードLプランの料金表(1月の税込み金額)
基本料金 (1KVA) |
286.00円 | |
電力量料金 (1kWh) |
〜120kWh | 19.88円 |
121kWh〜300kWh | 26.46円 | |
301kWh〜 | 30.57円 |
※関東エリアのプラン料金
※最低月額料金は235.84円
VA(ボルトアンペア)について
VAは電力を表す単位であり、V(ボルト)とA(アンペア)を掛け合わせたものがVAとなります。
kVA(キロボルトアンペア)の1kは、1,000を意味するため、6kVAは6,000VAと同じです。
また日本の家庭では、100Vの電圧の電気を使用しているため、6,000kVAに必要なアンペアは60Aです。
つまりスタンダードLは、60A以上を利用する人向けのプランなので、一度に多くの電力を使わない人は、スタンダードSを選びましょう。
電気の使用量が多い人向けのプレミアムプラン

東京ガスのプレミアムプランは、電気使用量が多い人向けのプランであり、『プレミアムS』と『プレミアムL』の2種類あります。
『プレミアムS』は電気料金が月10,000円以上の人にオススメのプラン
一人暮らしの人や節約志向の世帯には、プレミアムSは勧められません。
しかし月の電気代が10,000円以上になる人は、スタンダードSではなくプレミアムSがオススメです。
プレミアムSプランの料金表(1か月の税込み金額)
基本料金 | 10A | 286.00円 |
15A | 429.00円 | |
電力量料金 | 〜400kWhまでの料金 | 9,879.63円 |
401kWh〜 | 26.46円 (1kWhあたり) |
スタンダードSとプレミアムSの比較例
月500kWh使用するケース(15A)
〇スタンダードS
429.00円+120kWh×19.88円+180kWh×26.46円+200kWh×30.57円=13,691.4円
〇プレミアムS
429.00円+9,879.63円+100kWh×26.46円=12,954.63円
13,691.4円>12,954.63円⇒プレミアムSが736.77円もお得
※実際の料金には、「再生可能エネルギー発電促進付加金」や「燃料費調整」の金額を加味して計算します。
スタンダードLの比較対象となるのがプレミアムL
『プレミアムL』は、『スタンダードL』の大容量版のプランです。
スタンダードLと同様、主開閉器の容量に応じた6kVA以上の場合に契約できるプランであり、基本料金は1KVAにつき金額が設定されています。
プレミアムLプランの料金表(1か月の税込み金額)
基本料金 ( 1kVAにつき) |
10A | 286.00円 |
電力量料金 | 〜400Whまでの料金 | 9,879.63円 |
401kWh〜 | 26.46円 (1kWhあたり) |
夜に電気を消費する人向けの『夜トクプラン』

『夜トクプラン』は、夜に洗濯物や家電製品の使用が多くなる人や、日中あまり自宅にいない人向けのプランです。
夜の電気料金を日中の2/3に抑えて利用できる
夜トクプランの特徴は、1kWhあたりの日中と夜の電気料金単価が異なる点です。
夜の電気代は日中に比べて2/3になりますので、夜に電気を消費する人はお得になります。

『夜トク8』は午後11時から午前7時までの8時間がお得
『夜トク8(エイト)』は、午後11時から午前7時までの8時間がお得になるプランです。

夜中に仕事をする人や、早朝に洗濯を済ませる人は電気代を節約できるプランです。
夜トク8(エイト)の料金表(1か月の税込み金額)
基本料金 (1kWhあたり) |
214.50円 | |
電力量料金 (1kWhあたり) |
午前7時~翌午後11時 | 32.74円 |
午後11時~午前7時 | 21.16円 |
『夜トク12』は午後9時から午前9時までの12時間がお得
『夜トク12(ジュウニ)』は、午後9時から午前9時までの12時間、電気代が安くなります。

半日は電気料金が安くなりますので、共働きで夜に掃除・洗濯する人や、朝に主な家事を終わらせる主婦(主夫)には、料金を抑えられるプランです。
夜トク12(ジュウニ)の料金表(1か月の税込み金額)
基本料金 (1kWhあたり) |
214.50円 | |
電力量料金 (1kWhあたり) |
午前7時~翌午後11時 | 34.39円 |
午後9時~翌午前9時〜 | 22.97円 |
夜トクプランの注意点
日中の電気料金は、スタンダードSと比較すると割高になります。
そのため朝から昼までに掃除洗濯をする人や、自宅で仕事をする人はスタンダードSなど他のプランを利用してください。
また時間帯で電気料金の単価が変わる性質上、生活サイクルが変わる人はプラン切り替えも検討しましょう。
ご契約電力決定方法
●契約電力は、ご使用いただいた30分ごとの使用電力により決定します。
●30分ごとの使用電力量のうち、月間で最も大きい値を2倍した値を最大需要電力といい、その月の最大需要電力と前11か月の最大需要電力のうち、いずれか大きい値がご契約電力(kW)となります(スマート契約)。そのご契約電力の大きさによって基本料金が決定します。
東京電力の電気料金プラン別にオススメできる人

東京電力の電気料金プランを3種類ご説明しましたので、各プランを活かせるケースについて解説します。
一人暮らしや電気の使用量が少ない人は『スタンダードS』
一人暮らしや、節約志向の人は、スタンダードSプランがオススメです。
電気使用量が120kWhまでなら、夜トクプランよりも1kWhあたり電力量料金は安いです。
またスタンダードLは一般の家庭で使用するケースはありませんので、とりあえずスタンダードSを選択すれば大きな失敗はありません。
1日中電気を使用する家庭は『プレミアムS』
電気使用量が多い家庭はスタンダードSではなく、『プレミアムS』を選びましょう。
お得になる目安としては、電気代が月10,000円または400kWh以上で電気を利用する人です。
電気使用量が多い人向けのプランですので、一人暮らしやあまり電気を使わないご家庭でプレミアムSと契約しても、割高な料金を支払うことになりますので注意しましょう。
夜から早朝に洗濯・掃除をする人は『夜トク12』
共働きの家庭や、二世帯・三世帯家族で、夜遅くから朝にかけて電気をよく使用する場合には、『夜トク12』がオススメです。
電気使用量が121kWh〜300kWhまでの1kWhあたりの単価は、スタンダードSよりも安いです。
一人暮らしの場合、スタンダードSを選んだ方がお得になることもありますが、使う時間帯が特定の時間に集中している方が契約すると料金を安くすることも可能となります。

東京電力は都市ガスも一緒に契約できる!

2017年4月から都市ガス販売の自由化により、東京電力で都市ガス契約ができるようになりました。
「都市ガス業者の方が安いでしょ。」と思うかもしれませんが、意外と東京電力のガス料金は安く、東京ガスよりもお得にガスを使うことも可能です。
現在の都市ガス設備を使用するので安心!
東京電力で都市ガスを利用する場合、設備やガスの供給面で不安を感じるかもしれません。
しかし都市ガス自由化により新規参入した業者が行えるのは、ガスの販売部分のみです。
設備やガスの供給については、従来の都市ガス業者のものを使用するため、ガスの質は変わりませんのでご安心ください。

東京電力は東京ガスよりもガス料金が安い!
ガス料金は電気と同じで、基本料金+使った分の使用量を合計した金額が毎月のガス料金となります。
東京電力のガス料金プランのメインは『とくとくガスプラン』、東京ガスは『ずっともガス』がメインプランとなっていますので、双方のプランを比較してみます。
【東京電力】とくとくガスプランの1か月料金表
1か月のガス使用量 | 基本料金(円) | 従量料金(円・m³) |
0m³から20m³まで | 736.23円 | 140.94円 |
20m³を超え80m³まで | 1,024.32円 | 126.54円 |
80m³を超え200m³まで | 1,195.04円 | 124.40円 |
200m³を超え500m³まで | 1,835.24円 | 121.20円 |
500m³を超え800m³まで | 6,103.24円 | 112.67円 |
800m³を超える場合 | 12,078.44円 | 105.20円 |
【東京ガス】ずっともガスの1か月の料金プラン
1か月のガス使用量 | 基本料金(円) | 従量料金(円・m³) |
0m³から10m³まで | 759.00円 | 160.16円 |
10m³を超え80m³まで | 1,056.00円 | 130.46円 |
80m³を超え200m³まで | 1,232.00円 | 128.36円 |
200m³を超え500m³まで | 1,892.00円 | 124.96円 |
500m³を超え800m³まで | 6,292.00円 | 116.16円 |
800m³を超える場合 | 12,452.00円 | 108.46円 |
※従量料金は、2020年6月の東京地区の基準単位料金です。
なお東京ガスのガスプランは、「一般料金」と「ずっともガス」の2種類ありますが、1か月に20m³以上ガスを利用する人は、「ずっともガス」の方がお得です。
Q.「ずっともガス」とは何か?
A.回答
・毎月のご請求額に応じて、1,000円につき5ポイントのパッチョポイントが付与される料金プランです。
ポイント分を加味した料金で比較すると、1ヶ月に20m3以上ガスを使用する場合に、一般料金よりもおトクになります。
両社のプランを比較すると、東京電力の方が、基本料金と従量料金とともに、東京ガスよりも安いことがわかります。
ガス使用量40m³の場合の料金比較
東京電力
1,024.32円+126.54円×40m³=6,085円
東京ガス
1,056.00円+130.46円×40m³=6,274円
6,085円<6,274円
東京電力のガス料金プランの方がお得!
どちらと契約しても、ガスの質や供給システムに違いはないので、料金を抑えれる会社と契約した方が損しません。
電気とガスのセット利用でガス代が8%お得に
東京電力は電気とガスをセット利用することで、ガス料金が12か月8%OFFになります。
8%割引を適用する条件としては、電気を「スタンダードS」、ガスを「とくとくガスプラン」で契約することです。
また電気とガスをセット利用すると電気代も毎月100円、年間1,200円割引されます。
電気代の割引適用は期間限定ではありませんので、セット利用していれば毎月100円お得になる仕組みです。
Q.ガスセット割の適用期間や内容について聞きたい
A.ガスプランとセットで契約する新しい電気料金プラン(動力プランを除く)の電気料金から毎月100円(税込)を割り引きます。セット割引の条件が整っていれば、期限はなく適用されます。
出典:質問の回答(くらしのTEPCO)

東京電力以外で選択肢になる電気・ガスのセットプラン
東京電力以外でも、電気とガスをセット契約することは可能です。
本サイトでオススメするセット契約は『ニチガス』で、家族で住んでいる人はニチガスを利用した方がお得になる可能性が高いです。
ニチガスは都市ガスも電気契約も可能なプロパンガス業者

ニチガスは、LPガスをメインに供給しているガス会社で、電力自由化や都市ガス自由化により、各業界に新規参入しています。
電力自由化も都市ガス自由化も、自由になったのが販売部分のみですので、設備や供給面を心配する必要はありません。
家族世帯なら『ニチガス』の電気ガスセットプランがオススメ
東京電力とニチガスの電気・ガス料金を比較する場合、使用量が多い家庭ではニチガスと契約した方が料金は安くなります。
電気ガスの合計料金の比較(家族世帯)
東京電力 | ニチガス | |
電気料金 (40A・300kWh) |
8,292円 (スタンダードS) |
8,222円 (でガ割でんき1) |
ガス料金 (30m³) |
4,820円 (とくとくガスプラン) |
4,682円 (プレミアムプラン+) |
合計料金 | 13,112円 | 12,904円 |

一人暮らしなら『東京電力』の電気ガスセットプランがオススメ
電気・ガスの使用量が多いとニチガスのプランの方がお得です。
しかし一人暮らしなど、月々の使用量が少ないケースにおいては、東京電力のセットプランの方が料金は安くなるのでオススメです。
電気ガスの合計料金の比較(一人暮らし)
東京電力 | ニチガス | |
電気料金 (20A・200kWh) |
5,074円 (スタンダードS) |
5,257円 (でガ割でんき1) |
ガス料金 (5m³) |
1,440円 (とくとくガスプラン) |
1,485円 (プレミアムプラン+) |
合計料金 | 6,514円 | 6,742円 |

電気とガスの契約は1社にまとめないと損をする時代
東京電力とニチガスでは、電気・ガスの使用量によってお得になる会社が変わりますが、いずれのケースであっても、契約する会社は一つにまとめた方がお得になります。
まとめるメリットとしては、電気・ガスのセット割の適用が受けられる点。
単純な電気・ガス料金の合計金額は同じくらいであっても、割引分だけ毎月の料金に差が出ます。
1か月数百円くらいの差、と思うかもしれません。
しかし電気とガスは毎日使いますので、1年3年と積み重ねていくと、1万円以上の差になりますので、1社にまとめることをオススメします。
電気とガスを別々に契約した場合
電気(東京電力) ガス(ニチガス) |
ニチガスセット | |
電気料金 (40A・300kWh) |
8,292円 (東京電力) |
8,222円 (でガ割でんき1) |
ガス料金 (30m³) |
4,682円 (ニチガス) |
4,682円 (プレミアムプラン+) |
セット割 | 0円 | △300円 |
合計料金 | 12,974円 | 12,064円 |
東京電力の電気料金プランのまとめ
東京電力の電気料金プランのまとめです。
- 困ったら『スタンダードS』
- よく電気を使う人は『プレミアムS』
- 夜中や早朝に電気を使う人は『夜トク』
東京電力ではガス契約も可能であり、電気とガスをセットで利用すると電気料金が毎月100円割引になります。
WEB申し込みだと簡単に契約変更できますので、現在東京電力でガス加入していない人は、ガスも東京電力に変えることもご検討ください。

なお毎月の使用量が多いご家庭につきましては、ニチガスがオススメなので、この機会に電気・ガスを一本化しましょう!

