電力自由化により、東京電力などの大手電力会社以外でも電気契約ができるようになりました。
東京電力も電気プランの種類を増やしたり、都市ガスとのセット割があるなど、魅力的なプランも用意されています。
ただ電気・ガスの使用量によっては、他の会社と契約した方がいい場合もありますので、東京電力と電気ガス契約する際のメリットだけでなく、デメリット・注意点もガッツリ紹介します!
東京電力で電気・ガスを契約する際のメリット
東京電力は都市ガス業界にも参入しているので、電気とガスをセットで利用するとお得になる特典を受けられます。
WEB申し込みで最大1,000円相当のポイントをGET!
東京電力電気・ガス申し込みをWEBで行うと、1,000円相当のポイントがもらえます。
ポイントはT-POINTやPontaなどと交換なのなので、無駄になることはありません。
ポイント付与は、電気料金プラン500ポイント、ガス料金プラン500ポイントとなっていますので、両方をセットで契約すると1,000ポイントを獲得できる計算です。
片方を追加で申し込みする際は500ポイントですが、WEBで手続きするだけでもらるため、オプションへの加入などの手間はありませんのでご安心ください。
東京電力のガス料金は東京ガスよりも安い
東京電力のガス料金は、都市ガス大手の東京ガスよりも安いです。
東京電力でガス料金を利用する場合には、『とくとくガスプラン』がメインプランです。
【東京電力】とくとくガスプランの1か月料金表
1か月のガス使用量 | 基本料金(円) | 従量料金(円・m³) |
0m³から20m³まで | 736.23円 | 140.94円 |
20m³を超え80m³まで | 1,024.32円 | 126.54円 |
80m³を超え200m³まで | 1,195.04円 | 124.40円 |
200m³を超え500m³まで | 1,835.24円 | 121.20円 |
500m³を超え800m³まで | 6,103.24円 | 112.67円 |
800m³を超える場合 | 12,078.44円 | 105.20円 |
東京ガスのメインガスプランは、『ずっともガス』です。
【東京ガス】ずっともガスの1か月の料金プラン
1か月のガス使用量 | 基本料金(円) | 従量料金(円・m³) |
0m³から10m³まで | 759.00円 | 160.16円 |
10m³を超え80m³まで | 1,056.00円 | 130.46円 |
80m³を超え200m³まで | 1,232.00円 | 128.36円 |
200m³を超え500m³まで | 1,892.00円 | 124.96円 |
500m³を超え800m³まで | 6,292.00円 | 116.16円 |
800m³を超える場合 | 12,452.00円 | 108.46円 |
※従量料金は、記事執筆時点の東京地区の基準単位料金です。
ガスを1か月20m³使用したケースで東京電力と東京ガスの料金を比較しますと、東京電力のガス料金プランの方が安いです。
ガス(20m³)の料金比較
東京電力 (とくとくガスプラン) |
東京ガス (ずっともガス) |
|
基本料金 | 736.23円 | 1,056円 |
従量料金 | 2,818.8円 | 2,609.2円 |
ガス料金 (20m³) |
3,555円 |
3,665円 |
電気・ガスセット利用でガス代が最大8%割引
東京電力で電気は「スタンダードS」、ガスは「とくとくガスプラン」で契約すると、ガス代が12か月8%OFFになる割引を受けられます。
8%OFFの内訳
- 「スタート割」の適用で12か月間5%OFF
- 東京ガスの一般料金よりも3%安い料金設計
8%OFFは12か月のみですが、3%OFFは期間限定ではありません。
また電気とガスをセットで利用して料金が安くなるのはガスだけなく、ガスセット割の適用により、電気代も毎月100円、年間で1,200円割引されます。
電気代の月100円割引は期間がありませんので、東京電力で電気・ガスを契約している限りずっと割引対象です。
東京電力ガスプランの料金面以外の特典
東京電力でガス契約をすると、料金面以外の特典も用意されています。
ガス機器の修理が無料
東京電力のガスプランを利用していれば、ガス機器の自然故障が発生した際の修理代が無料になります。
対象機器は設置・購入してから10年以内と非常に長いです。
また対象期間中であれば、修理は何度も受けられます。
生活トラブルの応急処置費用も無料!
東京電力のガスプランでは、電気設備・水まわり・カギ・窓ガラスの応急処置費用が無料になります。
作業時間が90分(電気設備は60分)までなら、作業費もかかりません。
また応急処置に必要な部品代も2万円までなら無料と、万が一が発生した際の出費が抑えられます。
東京電力の電気契約する際の落とし穴
電力自由化以前は、首都圏では東京電力しか電気契約を結べませんでしたが、2016年4月からは東京ガスやニチガスなど、新電力に参入した会社と電気契約が結べるようになりました。
電力自由化といっても、自由になったのは販売部分なので、供給される電気の質は大手電力会社と同様です。
したがって新電力を選んだとしても、品質が下がることは無いため、電気料金の安さで契約する会社を判断して問題ありません。
この章では、東京電力とライバルとなる東京ガスの電気料金を比較してみます。
東京電力の電気料金は意外に高い
東京電力で電気を利用する場合、「スタンダードS」プランがオーソドックスなプランです。
スタンダードSは、10Aから60Aまでの契約が可能で、一人暮らしの人や複数人で生活している人など、幅広い層を取り込んだプランです。
スタンダードSプランの料金表(1か月の税込金額)
基本料金 | 10A | 286.00円 |
15A | 429.00円 | |
30A | 858.00円 | |
電力量料金 (1kWh) |
〜120kWh | 19.88円 |
121kWh〜300kWh | 26.46円 | |
301kWh〜 | 30.57円 |
※関東エリアのプラン料金
※最低月額料金は235.84円
東京ガスの電気プランは『ずっとも電気1s』か『ずっとも電気1』
東京ガスで電気を使用する際のプランは、「ずっとも電気1s」と「ずっとも電気1」の実質2択。
「ずっとも電気1s」は、一人暮らしや電気料金を節約したい人向けのプランで、10Aから契約できるのがポイントです。
また東京電力の「スタンダードS」プランと似た料金形態となっているため、料金の比較がしやすいです。
ずっとも電気1sの料金プラン(1か月の税込金額)
基本料金 | 10A | 286.00円 |
15A | 429.00円 | |
30A | 858.00円 | |
電力量料金 (1kWh) |
〜120kWh | 19.85円 |
121kWh〜300kWh | 25.35円 | |
300kWh〜 | 27.48円 |
一方「ずっとも電気1」は、複数人で住んでいる人や自宅で仕事をしている人など、ある程度電気を使用する人向けのプランです。
「ずっとも電気1」は契約が30Aからと、「ずっとも電気1s」プランよりも契約A(アンペア)が高いです。
しかし141kWhからの電力量料金は、「ずっとも電気1s」よりも安くなっているため、利用する電力量が多い人は、「ずっとも電気1」を利用した方が料金を抑えられます。
ずっとも電気1の料金プラン(1か月の税込金額)
基本料金 | 30A | 858.00円 |
40A | 1,144.00円 | |
50A | 1,430.00円 | |
電力量料金 (1kWh) |
〜140kWh | 23.67円 |
141kWh〜350kWh | 23.88円 | |
351kWh〜 | 26.41円 |
東京ガスの電気料金プランの方が東京電力安い
東京電力と東京ガスの電気料金を比較した場合、使用量の多い・少ないにかかわらず、東京ガスのプランの方が安い結果となります。
10Aで200kWh使用するケースの比較
東京電力 | 東京ガス | |
プラン | スタンダードS | ずっとも電気1s |
基本料金(10A) | 286円 | 286円 |
電力量(200kWh) | 4,502.4円 | 4,410円 |
合計料金 | 4,788円 | 4,696円 |
4,788円>4,696円⇒東京ガスの方が安い
30Aで400kWh使用するケースの比較
東京電力 | 東京ガス | |
プラン | スタンダードS | ずっとも電気1s |
基本料金(30A) | 858円 | 858円 |
電力量(400kWh) | 10,205.34円 | 9,779.8円 |
合計料金 | 11,063円 | 10,637円 |
11,063円>10,637円⇒東京ガスの方が安い
※実際の電気料金には、割引制度や「再生可能エネルギー発電促進賦課金」などが加わるため、料金表の金額とは少し異なります。
現在電気契約先を東京電力にしている人は、東京ガスに変えた方が料金は安くなる一方、料金を比べないと、知らず知らずのうちに毎月損をしている可能性もあります。
出典:電気のこと(東京ガス)
東京ガスの電気・ガスセット割の注意点
東京電力の電気・ガスセットプランのメリットはご説明しましたが、一方で注意すべき点もありますのでご紹介します。
東京電力のセット割は12ヶ月間しか割引にならない
ガスセット割は、東京電力のガス代が8%OFFになるお得な割引ですが、その内「スタート割」の5%割引は最初の12か月間限定です。
そのため13か月以降の割引は3%になりますのでご注意ください。
またスタート割の対象となるプランは、以下のプランに限定されています。
- とくとくガスプラン
- とくとくガス床暖プラン
- 東電ガス とくとくガスプラン for au※関東エリアの場合
申し込みプランを間違えると、割引特典を受けられませんのでご注意ください。
WEB申し込みで1,000ポイントプレゼントは新規契約者が対象
東京電力のWEBから電気とガス契約の申し込みすると、1,000ポイントもらえるのは、新規契約者に限定されています。
したがって現在東京電力と電気契約を結んでいる人がガス契約をした場合、もらえるポイントは500ポイントになります。
またWEB申し込み限定なので、電話や店頭申し込みだとポイントを獲得できませんのでご注意ください。
東京電力で電気とガスをまとめる時に気をつけるべきポイント
料金面で、電気とガスを一緒に契約した際のデメリットはありません。
ただ手続き面については、注意すべきポイントもありますのでご紹介します。
電気とガスの片方だけを解約する際にはセット割が適用できなくなる
電気ガスセットをセットで利用していても、他の会社がより魅力的なプランを打ち出すケースはあります。
セット割は、電気・ガスを東京電力にまとめることで受けられる特典です。
東京電力ではガス契約をすると電気料金が100円割引になりますが、ガスを他社に変更すれば、電気代100円割引の特典は受けられなくなります。
100円割引を考慮しても、他社の方が安いのであれば問題ありません。
しかし電気・ガスの使用量が少ない場合、1か月で100円も安くなるプランは中々ありませんので、電気・ガスを別々の会社にする際は割引適用ができない点も考慮しましょう。
都市ガスへ切り替え工事には立ち会いが必要になる
東京電力で都市ガスを利用する場合は、東京ガスの設備を活用するため、現在東京ガスを利用している人が東京電力に契約変更する際の手続きはほとんどありません。
しかしLPガス(プロパンガス)を利用している人については、LPガスから都市ガスへの切り替えが必要です。
同じガスでもLPガスと都市ガスは別物ですので、ガス工事およびガスの閉栓・開栓作業が必要になり、ガス業者が作業する際には立ち会うことになります。
また開栓・閉栓作業は予約制となっていますので、当日連絡では作業してもらうことは難しいため、都市ガスに切り替える日が決まった時点で予約することをオススメします。
一人暮らしにオススメの電気ガスセットは『東京電力』
東京電力の電気・ガス料金についてご説明してきましたが、東京電力と東京ガスのセット料金を比較すると一人暮らしにオススメの会社は『東京電力』です。
電気ガスの合計料金の比較
東京電力 | 東京ガス | |
電気料金 (20A・200kWh) |
5,074円 (スタンダードS) |
4,982円 (ずっとも電気1s) |
ガス料金 (20m³) |
3,555円 (とくとくガスプラン) |
3,665円 (ずっともガス) |
合計料金 | 8,629円 | 8,647円 |
電気代100円割引やガス代のスタート割を加味しなくても、東京電力の料金方が安い結果となりました。
東京ガスで都市ガスを利用している人なら、設備はそのままで東京電力に変更できます。
また電気・ガスを東京電力に新規契約する方は、WEB申し込みで1,000ポイント獲得できます。
電気・ガスを別々の会社にしていると損をしますので、現在電気は東京電力と契約している人は、ガスも東京電力にまとめた方がお得になります。
(参考)電気ガスを別々に契約した場合
電気(東京電力) ガス(ニチガス) |
東京電力 | |
電気料金 (20A・200kWh) |
5,074円 (スタンダードS) |
5,074円 (スタンダードS) |
ガス料金 (20m³) |
3,665円 (とくとくガスプラン) |
3,555円 (とくとくガスプラン) |
合計料金 | 8,739円 | 8,629円 |
電気・ガスを別々の会社にしていると
- 電気代・ガス代の合計料金は高いまま
- セット割を受けられない
- 引越し時はそれぞれに連絡する必要がある
家族世帯にオススメの電気ガスセットは『ニチガス』
家族世帯や複数人で住んでいる人にオススメなのが、『ニチガス』です。
ニチガスはLPガス(プロパンガス)の会社ですが、都市ガスおよび電気の販売も行っています。
また東京電力の電気ガスセットと比較しても、料金は安いので、電気は東京電力を使っている人はニチガスに乗り換えも検討してください。
家族世帯向けの電気ガス料金の比較
東京電力 | ニチガス | |
電気料金 (40A・300kWh) |
8,292円 (スタンダードS) |
8,222円 (でガ割でんき1) |
ガス料金 (30m³) |
4,820円 (とくとくガスプラン) |
4,682円 (プレミアムプラン+) |
合計料金 | 13,112円 | 12,904円 |
電気は東京電力、都市ガスはニチガスのように、バラバラに契約すると料金が高くなりますので、電気・ガスは1社にまとめましょう。
(参考)電気ガスを別々に契約した場合
電気(東京電力) ガス(ニチガス) |
ニチガスセット | |
電気料金 (40A・300kWh) |
8,292円 (東京電力) |
8,222円 (でガ割でんき1) |
ガス料金 (30m³) |
4,682円 (ニチガス) |
4,682円 (プレミアムプラン+) |
セット割 | 0円 | △300円 |
合計料金 | 12,974円 | 12,064円 |
東京電力で電気ガスセットを利用する注意点のまとめ
東京電力で電気ガスセットを利用する際のまとめです。
- 電気料金は東京ガスの方が安い
- ガス料金8%OFFは最初の1年間のみ
- WEB申し込み1,000ポイントは電気・ガスの両方の申し込みが必要
- トータルで考えると東京電力の電気ガスセットは安い
東京電力と東京ガスの利用エリアは、重なっている部分が多いですので、電気ガスの契約を一つにまとめやすいです。
東京近郊にお住まいの方は、一人暮らしは『東京電力』、家族世帯は『ニチガス』にまとめるのがオススメです。
セット契約する際の注意点もありますが、それ以上にまとめることで毎月の料金が安くなります。
使用感が同じなら、まとめないメリットはほとんどありませんので、電気・ガス契約は1本化しましょう!